「出張を打診されたけど、実は今妊娠中。どうしよう…」
こんな悩みにお答えします。
わたしは、長男と次男の妊娠中に、海外出張を打診された経験があります。
いずれの打診も、妊娠初期の段階で、社内で公にしていない時でした。
この記事では、
- 妊娠中に海外出張を打診されたときにするべきこと
- 妊娠中の出張打診時にありがちな悩みとアドバイス
- わたしの経験談
をお伝えしたいと思います。
妊娠中に出張の打診を受けて、悩んでいる方の参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
目次
妊娠中の出張、悩んでる…まずすることは?
担当医に相談する
妊娠中は自分で体調が良いと思っていても、いつ何がおきるかわかりません。
どうしても出張に行きたい場合、
行き先
出張期間(日帰りor泊まり)
自分の意思(行きたいor行きたくない)
を伝えた上で、必ず担当医の意見を聞きましょう。
行き先によっては、出張を控えたほうがよいと指示がでるかもしれません。
妊娠中におこりうる症状について理解する
妊娠中は予想外の症状が急に出てくる場合もあります。
「こういうことが起こるかもしれない」ということを事前に自身で理解しておきましょう。
症状※
つわり、立ちくらみ、不正出血、めまい、頭が痛い、背中・腰が痛い、こむら返り息切れ、動機、お腹が張る
診断※
妊娠悪阻、妊婦貧血、胎児発育不全、切迫流産、切迫早産、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤、妊娠前からの持病の悪化
スポンサーリンク
妊娠中の出張中、上記のようなことが起きた場合の対処を考える
今、体調が万全でも、出張中に上記のような症状になる可能性もあります。
緊急時の最寄の医療機関はあるのか?
医療機関にかかった場合の保険は(特に海外出張時)?
何かあったときに会社はどこまで対応してくれるのか?
上記の点は必ず自分でも調べた上で、会社や人事部門に事前に確認を取りましょう。
パートナーの意見を聞く
出張にどうしても行きたい、もしくは悩んでいる場合は、必ずパートナーにも相談し、双方が納得した上で結論をだしましょう。
妊娠中の出張打診にある悩み
「わたしが出張にいかなければいけない」と考えている
初めにはっきりお伝えします。
組織に属しているかぎり「あなたでなければならない仕事」はそうそうありません。
なぜならば、会社という組織は、人の入れ替わりがあっても、問題なく経営が続くようになっているからです(とうか、なっていなければいけない)。
ここで少し極端な例をだしますね。
日本の総理大臣、担う責務もはんぱないですよね。
ただ、そんな総理大臣になにかあっても、日本の政治活動がとまったりしません。
そして、少し経てば次の総理大臣がでてくる。
極論ですが、日本のトップと思われる仕事でも、「その人じゃなければいけない」というのはなかなかないです。何かあれば代わりの人がでてきて、少したったら平常運転に戻ります。
日本トップでそれならば、会社組織の中で、「その人じゃなければいけない」というの仕事はそうそうありません(断言)。
それはどんな人員不足の部署・会社でも同じです。
あなたがその仕事をしなくても、出張にいかなくてもなんとかなるんです。
なので、もし、あなたが妊娠中の出張に不安を抱えながらも「わたしじゃないとこの仕事はこなせない」と思っているのであれば、そんな思い込みはすぐに捨ててください。
もしあなたがその出張を辞退しても、誰かが代わりにいくか、もしくは出張に行かずしてその業務が進むかいずれかの形で、なんとかどうにかなっていきます。
スポンサーリンク
出張を断ったら、今後のキャリアに影響が出るかも…
この気持ちは痛いほどわかります。
わたしも長男を妊娠したときは、近年周りには妊娠・出産をしている女性社員がいなかった(ロールモデルがいない)こともあり、妊娠をしたという事実を会社に伝えることに非常に抵抗がありました。
わたしの勤務先はバリバリの日系。
働いている従業員もほとんどが男性で、総合職の女性なんてのはマイノリティ。
初めの妊娠時は、私自身、まだまだバリバリ思考で会社に依存していた部分もあり、妊娠であることを伝えたら、自分の評価が下がるのではという不安(この時期になに子作りしてんのや的な)が強くありました。
ただ一度、この点も冷静に考えてみましょう。
今、あなたは妊娠をしています。
今後、今から少しずつ仕事も引き継ぎ、産休・育休に入ります。今度、妊娠前の状態で仕事にもどるのは、早くても数ヶ月、もしくはほとんどの場合1年以上先の話です。
1年以上前に、あなたが妊娠前に出張を断ったこと、覚えている人はそうそういません。
今度、あなたが職場復帰するときには、育児と仕事を両立することになり、あなた自身の状況が今とは180度かわっています。
妊娠時に出張を断った云々なる以上に、その新しい環境でどう働いていくかに頭を使うことになります。
妊娠による出張辞退がキャリアに影響するのは微々たるものです。
それより、職場復帰後の働き方・職場環境がキャリアに与える影響のほうが大きいです。
妊娠初期なのでまだ公にしたくない、良い断り方はない?
第一子の場合は、初めてのことも多く、まだ周りに「妊婦」と知られることに抵抗のある方もいると思います。
ただ、まだ子供がいない共働き夫婦の場合、妊娠の事実を伝えずに出張を断る…というのは中々他に適当な理由もみつからず、嘘をついて断るのも難しいと思います。
不安かもしれませんが、よほど口の軽い上司でないかぎり、「安定期まで伏せておいてください」というのは通じるはずです。
わたしも妊娠初期に直属の上司には伝えましたが、「安定期に入るまでは絶対伏せておいてください」とお願いし、その気持ちを尊重してくれました。
ただ、もしすでに子供がいるのであれば、「パートナーがその時期出張のため対応できない」等、パートナーの仕事を理由に断ることでもokだと思います。
【妊娠時の出張打診】わたしの経験談
第1子の時
妊娠が発覚した時は、担当していた大型プロジェクトが終盤に差し掛かっており、そのプロジェクトの締めくくりとしての海外出張を打診されました。
行き先はインド。
そのプロジェクトの旗振り役として、数年間必死に働いていたので、打診を受けた時は、素直にうれしかったです。
正直、出張の打診をうけた時点であった気持ちはこんな感じ。
今考えても恐ろしいですが、「出張中なにかあったらどうしよう」という考えは、当時は微塵もありませんでした。
担当医からは、
と言われました。
同じ勤務先の夫は、そのプロジェクトで出張に行きたいわたしの気持ちも理解していたので、正直最後は渋々わたしにいくという選択をさせてくれました。
結果、社内でカミングアウトすることなく、出張を決行。
第二子の時
復職後の2年目に差し掛かる頃、また海外出張を打診されました。
この時はまだ妊娠超初期で心拍が確認できていないころでした。
ただ、前回の打診時と違ったのは、わたし自身の仕事・会社に対する気持ちが以前とは180度変わっていました。
というのも、仕事の育児の両立は、想像を絶するほどきつく、復帰後にも別で海外出張を経験しましたが、正直もう勘弁…というところまで気持ちが疲れ切っていました。
ただ、断る方に気持ちが傾いていながらも、直前まで非常に悶々としていたのも事実。
その悩みというのは前回同様、「周りからどう思われるか」、あとは「少なからず今後のキャリアに影響するのかな…」てのも気になっていました。
ただ、やはり一度妊娠・出産を経験したことで、妊娠中の海外出張の怖さもわかっていたことから出張の断りを入れました。
ちなみに、断ったことで、実際どうだったかというと、周りの反応は想像以上にあっけらかんとしたものでした。
わたしがすでにワーママになっていたこともあるのでしょうが、
的な感じ。
結果、その出張は、わたしの上司が行くこととなりましたが、わたしが気にしていた、出張を断ることでキャリアに影響が…というのは全くありませんでした。
【妊娠時の出張打診】まとめ
これらの経験を経てですが、わたしは今では「妊娠時は出張を断った方が良い」と考えています。
雑誌やネットの記事で、出産ギリギリまで働いてました~!や、妊娠中でも深夜まで働いてました!なんて武勇伝を見たことがあるかもしれませんが、それって全て結果論です(私含めですが…)
妊娠は病気ではありませんが、日々体の中で赤ちゃんが成長し、出産に至るまでの行為は全て命がけです。
普段、バリバリ健康体の人が、いきなり切迫流産で入院…ということもあります。
妊娠中の体調は日々変わります。気をつけていても、自分で体調をコントロールできないと考えたほうが良いです。
幸いわたしは、長男の際なにも起きなかったですが、それは結果何も起きなかっただけで、今思うとすごく恐ろしい行動をしていたと思います。
出張中に万が一の場合になった際、周りの人に迷惑をかけてしまうというのもありますが、それ以上にあなた自身が苦しむことになると思います。
いまの自分が、数年前に戻れるなら、絶対にやめさせます。自分のためにも、旦那のためにも、そして何よりお腹の子のためにも。
出張を断ることでキャリアが分断されると悩む方もいるかもしれません。
ただ、仕事の変わりはいくらでもいますが、お腹の赤ちゃんを守れるのはあなただけです。
子供ができてからの職業人生の方が長いです。それを考えると、産んでから仕事を挽回するチャンスはいくらでもでてきます。
自分がどうしたいか、最悪の事態になっても自分は納得できるのか?その点を良く考えた上で、パートナーと一緒に結論をだしましょう。
この記事が、今悩んでいる方の参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
<補足>参考になるサイト
厚生労働省委託 母性健康管理サイト 女性にやさしい職場づくりナビ
職場でつらい思いしてませんか?(厚生労働省 都道府県労働局)
妊娠を公表することで、不利益を被る可能性がある場合、事前に公的機関の情報を収集した上で、社外の相談機関も活用した上で、会社・上司に相談をしてみましょう。